日本小児がん研究グループ(JCCG)理事
Doctor’s Profile
1987年名古屋大学卒。名古屋第一赤十字病院で、造血細胞移植の黎明期の医療に携わる。1994年、米国フレッドハッチンソンキャンサーリサーチセンターに留学し、移植免疫を学ぶ。その後、名古屋大学、トヨタ記念病院を経て、2002年に再び名古屋第一赤十字病院に勤務。2013年から国立成育医療研究センター小児がんセンター長となり、現在に至る。専門は、小児造血細胞移植と神経芽腫、小児がん医療提供体制整備。
先生からの手紙
日本では毎年約2,500人の子どもたちが小児がんと診断されています。小さな体で病と向き合う子どもたちと、それを支える家族の姿は私たちの心に深く響きます。この病気は成人がんとは異なり、遺伝的要因や成長過程が関与する複雑な特徴を持っています。治療成績は医療技術の進歩により向上していますが、治療中や治療後における子どもたちやその家族の精神的なケアが未だ課題として残っています。
成育医療研究センター小児がんセンターでは、最新のデータや医療技術を駆使して治療に取り組むだけでなく、患者やその家族を支える多職種連携を重視しています。医師、看護師 `をはじめ、専門的知識をもった多職種` が一丸となり、治療だけでなく、心のケアや生活の質の向上にも力を注いでいます。しかしながら、医療機関だけではカバーしきれない支援が多く存在するため、NPOなどの非営利団体と連携し、子どもたちの心や社会的なケアにも取り組んでいます。
「ゆうきとのぞみ」プロジェクトは、こうした課題に対する新たなアプローチを提供するものだと思います。入院中の子どもたちに「ゆうきとのぞみBOX」を届ける取り組みは、物資の支援を超えて、子どもたちの心に勇気と希望の種をまく素晴らしい試みです。また、病気を乗り越えた経験を未来への糧にする「ゆうきとのぞみ塾」の構想にも大きな期待を寄せています。
1987年名古屋大学卒。名古屋第一赤十字病院で、造血細胞移植の黎明期の医療に携わる。1994年、米国フレッドハッチンソンキャンサーリサーチセンターに留学し、移植免疫を学ぶ。その後、名古屋大学、トヨタ記念病院を経て、2002年に再び名古屋第一赤十字病院に勤務。2013年から国立成育医療研究センター小児がんセンター長となり、現在に至る。専門は、小児造血細胞移植と神経芽腫、小児がん医療提供体制整備。